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地価上昇で相続がさらに複雑に 2026年、開業医が考えるべき不動産対策

地価上昇で相続がさらに複雑に 2026年、開業医が考えるべき不動産対策

2026年も公示地価の上昇が続いています。都市部を中心に土地の価格が上がり、開業医の先生にとっては自宅や診療所、賃貸不動産の評価にも大きな影響が出ています。相続対策というと「相続税」に目が向きがちですが、本当に重要なのは、財産をどう承継するかという視点です。不動産は金額が大きく、分けにくい資産だからこそ、早めの準備が欠かせません。今回は、地価上昇が相続や事業承継に与える影響について整理します。

開業医の相続は地価上昇の影響を受けやすい

開業医の先生は、不動産を多く保有しているケースが少なくありません。

自宅の土地や建物だけでなく、診療所の土地、駐車場、賃貸マンションやアパートなど、個人資産として不動産を持っていることも多いでしょう。

地価が上昇すると、通常はこれらの不動産の相続税評価額も上がります。特に都市部では、公示地価の上昇が路線価にも反映され、相続税の負担が想定以上に大きくなることがあります。

「昔買った土地だから大丈夫」と考えていても、今の評価額を見ると驚くケースは珍しくありません。
相続は、亡くなってから考えるものではなく、元気なうちに確認しておくべきものです。

相続税よりも難しいのは「分け方」の問題

相続対策というと、どうしても税金の話になりがちです。

もちろん相続税の負担も重要ですが、実際に問題になりやすいのは「誰が何を引き継ぐのか」という遺産分割です。

例えば、
・長男が診療所を承継する
・配偶者は自宅に住み続ける
・他の相続人にも公平感が必要

こうした状況では、不動産を単純に法定相続分どおりに分けることは現実的ではありません。

特に診療所の土地や建物は、医院経営と密接に結びついています。
ここを安易に分けてしまうと、事業承継そのものに支障が出ることもあります。

相続は財産の問題であると同時に、経営の問題でもあるのです。

賃貸不動産の評価方法も見直しが進んでいる

近年は、賃貸不動産の相続税評価についても見直しの流れが進んでいます。

これまでは、「不動産を購入すると相続税評価を下げやすい」という考え方が広く知られていました。
しかし、近年は過度な相続税の軽減を目的とした不動産取得に対して、厳しい見方がされるようになっています。

特に高額な賃貸不動産や、相続直前の取得については、単純に評価減を前提とした対策が通用しにくくなっています。

不動産は、税金対策のために持つものではありません。
収益性や管理の負担、将来の承継まで含めて考える必要があります。

「評価を下げるため」だけではなく、「どう残すか」という視点が、これからの相続対策ではより重要になります。

家族会議・遺言書・財産の見える化が重要

地価が上がり、不動産の評価が高くなるほど、相続の難しさは増していきます。

だからこそ、早めにやっておきたいのが

・家族会議
・遺言書の作成
・財産の見える化

この3つです。

家族会議では、誰が医院を承継するのか、誰にどの財産を引き継ぐのかを整理します。

遺言書は、その方向性を明確にするために非常に重要です。
特に不動産が多い場合は、「話し合えば何とかなる」と考えない方が安全です。

また、そもそも財産の全体像が見えていなければ、適切な判断はできません。

相続税の試算だけではなく、「誰に何をどう渡すか」まで考えてこそ、本当の相続対策になります。

まとめ

地価上昇によって、開業医の相続はこれまで以上に複雑になっています。
しかし、本当に大切なのは「相続税がいくらになるか」だけではありません。

診療所をどう承継するのか。
家族が揉めずに次の世代へつなげられるのか。

その視点がなければ、税金の負担軽減だけでは相続対策とは言えません。

不動産は、持っているだけで安心できる時代ではなくなりました。
まずは、自分の財産の状況や評価額を把握し、家族と共有することから始めてみることをおすすめします。

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